はいたい~さやです
今回は沖縄移住したホテルマン夫婦が、何年もやってきたホテル勤務での夜勤の過ごし方と持ち物を紹介します。私は新卒で名古屋のホテルに入社し、宿泊部でベルとフロントの夜勤を約5年ほど経験しました。現在は育児でホテルの仕事はお休み中です。きりさん(夫)はホテルに入社し10年以上、4か所のホテルで夜勤に従事していて、今も沖縄のリゾートホテルで現役ホテルマンです。
ホテル勤務で夜勤のある部署は多々ありますが、主に宿泊部に関して紹介していこうと思います。
勤務体系などは会社やホテルによって違いますが、新卒でホテルマンになった方、今まさにつらい夜勤を頑張っている方、これから初めて夜勤がある方の参考になれば嬉しいです。
この記事で出てくるホテルの写真は
働いていたホテルとは関係ありません
ホテルで夜勤のある部署
ホテルで働くということを考えると、『夜勤』が思い浮かぶと思います。ホテルは基本的に365日24時間稼働しているので、常に誰かが働いていなければなりません。ただ、私が新卒でホテルで働き始めて思ったのは、意外とホテルで朝まで働いている人は少ないです。ホテルの規模や方針によっても違いますが、だいたい夜勤があるのは下記の職種です。
それぞれ1人~数人で構成され、警備やマッサージ師などは外部委託業者のことが多いです。24時間働き続ける必要があるのは主にフロントスタッフとホテル(ナイト)マネージャーで、他の部署は仮眠休憩をとっている場合もあります。
緊急時は、仮眠中のスタッフも出動するよ
また、深夜まで営業しているBARや、朝早い朝食レストランのスタッフ、調理スタッフなども泊まり勤務をしています。
終電に乗って帰れない、始発で間に合わない時間に働く場合は会社に泊まることになりますが、沖縄の場合は電車がないので、どんな勤務体系でも車で家に帰れます。
フロントの夜勤スケジュール
夜勤と一言にいっても、看護師のように夜出勤して朝まで働くような夜勤と、消防士のように24時間働くタイプの夜勤があります。ホテルの宿泊部の夜勤はどっちもありますが、後者のように丸2日分まとめて働くパターンの夜勤体系をとっているホテルが多い気がします。
私が以前働いていたホテルのフロントは、同じ日に2パターンの夜勤勤務をとっているスタッフがいて、パターン1の通し夜勤と、パターン2の仮眠夜勤のスタッフ各数名で構成されていました。
16:00 | 出勤 |
18:00 | 食事休憩 |
am3:00~4:30 | 休憩 |
翌9:00 | 退勤 |
下記のパターン2は、遅番+早番を会社に泊まって同じ人が行うイメージです。
13:00 | 出勤 |
16:00 | 食事休憩 |
20:00 | 休憩 |
am1:00~7:00 | 仮眠休憩 |
9:00 | 休憩 |
翌13:00 | 退勤 |
出勤時間や休憩時間は前後するのでだいたいのスケジュールですが、もちろんこの勤務に残業があったりと、会社にいる時間はかなり長く感じます。
同じ会社、同じホテルでも時に人員削減などの理由で、2交代制→3交代制にしてみるなど、夜勤パターンやシフトパターンを変えることもあります。私も数か月間、シフトパターンを変えてみる試し期間で、夜21時出勤→朝7時退勤という勤務を何度か行いましたが、うまく現場がまわらなかったので白紙になりました。
フロント夜勤の仕事
上記で紹介した2パターンの夜勤の内、通しの夜勤スタッフが行う仕事をリストアップしてみました。夜勤の仕事は多岐にわたるため、ここで全ては説明しきれませんが簡単に紹介します。
おおまかにリストアップするとこんな感じです。私が働いていたホテルは規模が大きかったので、夜勤スタッフの中でも役割が決められており、インチャージ(時間帯責任者)を筆頭にそれぞれ役割分担して業務を進めていました。
時差の関係で、深夜はアメリカなど海外から予約や問い合わせの電話がかかってくることも多々あります。深夜にチェックインやアウトをするゲストは少ないですが、深夜到着&出発のエアラインクルーのケアなどもフロントで行っていました。
ベルスタッフも夜勤をやっていたため、業務分担されていましたが、ベルが夜勤を行わない場合は加えて下記の業務などもあります。
深夜は泥酔したゲストなどのケアや、不審者が入ってくる場合もあるので時にはトラブルもあります。また、芸能人やVIPが多く泊まるホテルでは深夜にバックヤードのエレベーターや導線のケアなどを行うこともあります。
新聞配達は基本新聞社が行いますが、どの部屋に何新聞を配るかを指示するリスト作成等をベルが行っていました。
なんとなく夜勤は暇そう…というイメージがあるかもしれませんが、稼働率が高い日は正直休憩に行く暇がない(意地でもいきますが)ほど仕事量は多かったです。もちろん落ち着いた日もありますが、フロントスタッフはPCと向き合ってひたすら業務をすすめています。
詳しい仕事内容はまた別の記事で紹介します
上記の仕事内容はあくまで一例なので、もちろんホテルによって業務は異なります。規模の小さいホテルはもっと少ない人数で夜勤をまわすので、様々な業務を全て1人で行うこともあると思います。
夜勤の日の過ごし方
さて、前置きが長くなりましたが、ホテルの夜勤について一通り紹介したところで、
夜勤の日はどうやって過ごすのか
ということについて、通し夜勤の日と仮眠夜勤の日の2パターンに分けて、私の体験談を話していきます。
女性ホテリエ向けです
通し夜勤の日
16:00 | 出勤 |
18:00 | 食事休憩 |
am3:00~4:30 | 休憩 |
翌9:00 | 退勤 |
仮眠なしの、通し夜勤の入りの日は、15時~16時出勤なので、お昼過ぎまでは寝ます。前の日がどんな勤務だったとしても少し夜更かしして、夜勤入りの日はお昼過ぎまで寝れるように調整していました。お昼ご飯はほとんど食べずに、コーヒーだけ飲んで出勤することが多かったです。
夜勤やってる人にアイマスクは必須↓
夜勤の休憩ではロングヘアの私は髪の毛を洗う時間も惜しいので、出勤前にシャワーを浴びて髪も洗っていました。
私が働いていたホテルは、従業員食堂が夜まで開いていて安く食べれたので、出勤したら最初の休憩で食事をとります。入りの日の食事はこの1回だけだったので、定食&サラダバーで栄養を取るようにしていました。従業員食堂が夜勤者が出勤する時間は閉まっているホテルは、夜勤用の弁当を用意してくれるホテルもあるようです。
休憩時間
深夜から早朝にかけて、夜勤のメンバーで順番に休憩をまわしていくので時間はバラバラですが、だいたいam1時~am5時までのどこかで1時間半ほどの休憩を取ります。多くのホテルで、従業員用のシャワールームがあります。カプセルホテルのような立派な(?)仮眠室がありましたが、仮眠室がないホテルはバックヤードのソファーや寝転がれるスペースで休憩することになると思います。
通し夜勤の日は、髪の毛を洗って乾かすのにかなり時間がかかって寝る時間がなくなるので、髪は洗わず、メイクも落とさずにシャワーのみ浴びていました。きっと夜勤ある人はショートヘアの方が楽です。
本当はメイク落としたい…
一応横になって目は瞑るけど、あんまり寝れません。良く寝れて30分くらいですが、寝たか寝てないか分からないくらいで準備して戻る時間になります。
軽食は、どのスタッフもだいたい持ってきていました。おにぎりやパン、カップラーメンやスープ、お菓子などを持っている人が多かったです。健康に気遣っていた時はサラダやフルーツ、サラダチキンなどを食べることが多かったですが、たまに食べる深夜のカップラーメンはやっぱり美味しいです。
深夜にとる休憩とは別に朝も少し休憩時間があるので、朝食用のパンや飲み物も買っていっていました。会社にファミマの自動販売機がありましたが、おにぎりやサンドウィッチなどは、深夜に賞味期限が切れ、早朝の補充前だと買えないのが悲しかった…(笑)
仮眠夜勤の日
13:00 | 出勤 |
16:00 | 食事休憩 |
20:00 | 休憩 |
am1:00~7:00 | 仮眠休憩 |
9:00 | 休憩 |
翌13:00 | 退勤 |
通し夜勤と違い、深夜に寝る時間はありますが、仮眠夜勤の日も入りの日はお昼すぎまでは家で寝てました。通し夜勤と違うのは、休憩が多いこと。仮眠時間は休憩時間ではなく、中抜け時間なので、勤務中に取れる休憩が通し夜勤より多いです。
休憩(仮眠)時間
出勤してからの過ごし方はほとんど同じですが、仮眠休憩では思いっきり朝まで寝るように準備するのと、髪も洗えてメイクも落とせるという点の違いが大きいです。もちろん緊急時などはすぐに出勤する場合もあります。
仮眠休憩はだいたい6~7時間ほどあるのでゆとりがあります。ただ直前まで仕事しているので、なかなかすぐには寝付けません。家から出勤するのと違い、起きて化粧して髪をセットし、制服を着たらすぐに出勤できるのは嬉しいですが、起きてすぐに仕事モードに切り替える必要があります。いつも朝ごはんを食べ、コーヒーを飲んでから出勤していました。
髪をできるだけ早く、簡単にセットするにはこのマトメージュ まとめ髪スティックがおすすめです。
夜勤明けの日
夜勤は長くて体力的にも精神的にもなかなかつらいですが、なぜか退勤した途端元気になったりします(笑)疲れる分、達成感がすごいです。夜勤明けで、同期や先輩後輩とモーニングをしたり、ランチに行くことも多かったです。頑張った分、とことん自分を甘やかしましょう。なにかミスがあったり事件発生した日もみんなでご飯を食べて励ましあったりしていました。
ただ、やっぱりかなり疲れているので電車は寝過ごすことが多かったです。到着時間にアラームをかけていないとだいたい降りれません。
僕は2往復したこともあるよ
家に帰ったら即お風呂に入って、着替えて寝ます。夕食の前には起きていました。
夜勤明けに旅行もいける!
明けで旅行にいくこともありました。名古屋から、京都や三重へ泊まりにいったり、夜勤明けでそのまま空港に行って韓国へ行ったこともあります。(あの時は若かった)
夜勤明け+2連休+夜勤入り
だと4連休の気分なので、休日が充実できるのは夜勤のメリットでもあります。
夜勤の日の持ち物
夜勤の日は大き目のバッグで出勤するか、いつものバッグ+サブバッグで出勤していました。下記はいつもの持ちものプラスαで夜勤の日だけ追加でもっているものをリストアップしています。
メイク道具は、通し夜勤の日はメイク直しに必要なもののみ、仮眠夜勤の日は全て持っていっていました。(会社用に家と同じセットをロッカーに置いてる人もいた)
私はメイク道具は家も会社も兼用でしたが、さすがにコテを持ち運ぶのは嫌だったので、コテは会社用にロッカーに置いていました。メイク落とし&基礎化粧品、ヘアセットに必要なブラシ、ワックス、ピンなどは全てロッカーに置いています。シャンプー&コンディショナー、ボディーソープはシャワールームに備え付けでありました。
夜勤の日の持ち物はこれくらいで、そこまで多くなかったです。(かさばるのは食品と飲み物)ストッキングも毎回持っていっていましたが、会社に予備もおいています。
もちろんホテルなので、泊まることができる道具は一通り揃っていますが、ホテルの備品を従業員が使うことはできないので、基本的に全て自分で用意しておきましょう。
ホテルマンにおすすめなグッズ
『ホテルマンの持ち物と愛用品』現役ホテルマンがおすすめする実際に使えるアイテム
実際に私達夫婦が使っていたおすすめアイテムは別記事で紹介しています。
まとめ
今回は、夜勤のスケジュールや過ごし方、持ち物を紹介しました。正直夜勤はかなりつらいし、夜勤が嫌で辞めていく人もいます。不規則な生活は、健康面をみてもよろしくないです。ただ、出勤回数が少なくすんだり、夜勤明けでランチや旅行に行ったり、夜勤ならではのメリットも多くあると思っています。同期との夜勤は楽しかった思い出もたくさんあり、深夜のホテルには面白いエピソードもあったりします。
また夜勤のメリットやデメリットなども紹介できたらいいなと思うので、他のホテルマン関連の記事も是非チェックしてみてください。
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